活動報告
粉体シミュレーション技術利用分科会 報告
2021年2月1日
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最新情報フォーラムの様子
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最新情報フォーラム プログラム
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粉体シミュレーション技術利用分科会コーディネータ 東京大学大学院 酒井幹夫氏
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株式会社構造計画研究所 山口賢司氏
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日本製鉄株式会社 三尾浩氏
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出展者プレゼンテーションの様子
最新情報フォーラムでは、「製造業における粉体シミュレーションの活用」と題した技術講演会を実施し、学業界からは最新の粉体シミュレーションの研究成果、産業界からはその応用例を講演いただき、80名近い参加者にお集まりいただきました。下記に講演内容について報告いたします。
□最新情報フォーラム 13:00~15:25
1.最先端粉体シミュレーション技術:理論および産業応用 東京大学大学院 酒井幹夫 氏
粉体シミュレーションの基礎理論から最新の応用例を解説頂いた。粉体の挙動を模擬する代表的な手法Discrete Element Method(DEM)が高校物理の知識で導出可能なことを示し、粉体シミュレーションの原理を理解するのに大変参考となった。また、粉体シミュレーションの応用例としてリボンミキサーや2軸混錬機の解析事例を紹介された。
2.産業界における粉体シミュレーションの取り組み 株式会社構造計画研究所 山口賢司 氏
シミュレーションの効果的な活用について事例を交え解説頂いた。活用のポイントとして絶対的な精度を求めるよりも複数の設計案を比較しながらより良い設計案に絞っていく方法を紹介された。
3.Modelling and simulation of the packing of particles Monash 大学 Aibing Yu 氏
粉体の充填シミュレーションにおいて重要となるモデリング手法の解説がおこなわれた。粉体充填においては粉体に働く力と粉体の形状が重要になるが、ファンデルワールス力や毛細管力、非球形粒子のモデリング方法が示された。
4.日本製鉄における粉体シミュレーションの精度検証に関する取り組み 日本製鉄株式会社 三尾浩 氏
企業の立場から粉体シミュレーションを上手く活用するためのポイントについて講演頂いた。シミュレーションを活用していく上で同氏が最も重要だと感じているのは人材育成である。シミュレーションの精度は入力するパラメータやモデル形状に依存するが、入力値の妥当性、出てきた結果の判断をおこなうには、粉体現象そのものやシミュレーションの限界を理解しておく必要があり、そのための人材育成が必要だと説かれた。
□出展社プレゼンテーション 13:00~13:45
粉体シミュレーションベンダー2社から各社製品の最新情報を紹介いただきました。
1.じゃがいも、ネジ、岩石など実形状を使った高精度・高速な粉体解析で設計効率アップ!
株式会社IDAJ 河口博史 氏
2.【混合不良・偏析対策事例紹介】粉体シミュレーション「iGRAF(アイグラフ)」のご紹介
株式会社構造計画研究所 チューロン クワン 氏