電気・電子製品試験用砂じん
電気・電子製品、部品の防じん、耐じん試験用の砂じんです。
JISおよびIEC規格に準拠しています。
JIS C 60068-2-68:2002(IEC 60068-2-68:1994)
環境試験方法-電気・電子- 砂じん(塵)試験
JIS規格の本文は、JISC-日本工業標準調査会のWebページにて検索、閲覧が出来ます。
電気・電子製品試験用砂じんは、次の4種類があり、いずれも3000mlのポリ容器に入れられています。
- タルク粉末 ( ETDP : E-Talc Dust Powder ) 2.0kg入り
- 石英細粉じん ( EQDF : E-Quartz Dust Fine ) 2.5kg入り
- 石英粗粉じん ( EQDC : E-Quartz Dust Coarse ) 3.0kg入り
- 石英砂 ( EQDS : E-Quartz Dust Sand ) 4.5kg入り
石英粉じんおよび石英砂は、一般の製品、部品、材料等の摩耗試験にも 使用できます。
これらの試験用砂じんは、次のJIS規格の中にも使用が規定されています。
- JIS C 0920 ( IEC 60529 ) 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JIS C 5402-11-8 ( IEC 60512-11-8 ) 電子機器用コネクタ-試験及び測定-
- JIS C 5961 光ファイバコネクタ試験方法
- JIS C 5441 電子機器用スイッチの試験方法
こちらの製品はSDS同梱品です(ETDPを除く 詳細はこちら)
品質基準
電気・電子製品試験用砂じんは、JIS C 60068-2-68の規格に準拠して定められた品質管理基準に従って製造されています。
1)タルク粉末(ETDP)
- 使用材料:タルク(非研削性) 3MgO・4SiO2・H2O
- 粒子密度:2.8~3.0g/cm3
タルク粉末(ETDP)の粒子径分布
粒子径 | アンダーサイズ(質量基準) |
---|---|
62μm | 96±4% |
40μm | 91±7% |
20μm | 58±10% |
- 測定はレーザー回折・散乱法による。
- ふるい分け法により、75μm以上(オーバサイズ)が1%以下であることを確認する。
2)石英細粉じん(EQDF)、石英粗粉じん(EQDC)、石英砂(EQDS)
- 使用材料:石英 SiO2 99%以上
- 粒子密度:2.6~2.8 g/cm3
石英細粉じん(EQDF)の粒子径分布
粒子径 | アンダーサイズ(質量基準) |
---|---|
40μm | 87±7% |
20μm | 64±6% |
10μm | 42±6% |
5μm | 25±5% |
2μm | 10±4% |
- 測定はレーザー回折・散乱法による。
- ふるい分け法により、75μm以上(オーバサイズ)が1%以下であることを確認する。
石英粗粉じん(EQDC)の粒子径分布
粒子径 | アンダーサイズ(質量基準) |
---|---|
105μm | 79±9% |
74μm | 60±8% |
40μm | 36±8% |
20μm | 24±8% |
10μm | 15±7% |
5μm | 9±5% |
2μm | 3.5±2.5% |
- 測定はレーザー回折・散乱法による。
- ふるい分け法により、150μm以上(オーバサイズ)が1%以下であることを確認する。
石英砂(EQDS)の粒子径分布
粒子径 | アンダーサイズ(質量基準) |
---|---|
592μm | 95.5±3.5% |
419μm | 77±13% |
296μm | 32±12% |
209μm | 12±6% |
148μm | 8±4% |
- 測定はレーザー回折・散乱法による。
- ふるい分け法により、850μm以上(オーバサイズ)が1%以下であることを確認する。
使用指針
試験の種類と試験方法
試験用砂じんの種類 | 材 料 | 粒 度 | 試験の種類 |
---|---|---|---|
タルク粉末(ETDP) | タルク | 75μm以下 | La1 La2 |
石英細粉じん(EQDF) | 石英 | 75μm以下 | Lb Lc1 Lc2 |
石英粗粉じん(EQDC) | 石英 | 150μm以下 | Lc1 Lc2 |
石英砂(EQDS) | 石英 | 850μm以下 | Lc1 Lc2 |
- La:研削性のない細かい粉じんによる試験(タルク粉末(ETDP)を使用)
この試験の目的は、供試品の密閉性を調査することである。供試品をタルク粉末にさらす。供試品の内部と外部の圧力差を生じることになる温度サイクルの効果を再現する。
Laには、試験槽内の空気圧力の周期的変化を含むLa1と供試品内の空気圧を低下させ ることがあるLa2の二種類がある。 - Lb:降じん試験(石英細粉じん(EQDF)を使用)
この試験は、室内などの囲いのある場所での粉じんの影響を調べるのが目的である。
この試験では、低濃度の石英細粉じん(EQDF)を一定間隔で試験槽に吹き込み、供試品上に降下させる。粉じんのたい積速度は規定の値以下に保ち、空気速度はほぼゼロ近くに保持し、より細かい粒子の降下を妨げないようにする。 - Lc:粉じん吹きつけ試験(石英細粉じん(EQDF)、石英粗粉じん(EQDC)、石英砂(EQDS)
この試験は、屋外や自動車の走る場所を想定した状況における密閉性と侵食の状況を調べるのが目的である。供試品をある一定量の砂じんを含んだ乱流又は層流の空気の流れにさらす。Lc1とLc2の二種類の方法がある。
Lc1は循環式試験槽試験であり、Lc2は砂じんの任意吹きつけ試験です。
注意
● 偏析防止対策
電気・電子製品試験用砂じんは、容器への出し入れ、その他の操作により偏析が生じやすい粉体です。
偏析を防止するためには、容器は小さい方が望ましく、電気・電子製品試験用砂じんの販売品の容器は、3000mlポリ容器1種類のみとしています。
それぞれの質量での内容量は以下の通りです。
- タルク粉末(ETDP)・・・2.0kg
- 石英細粉じん(EQDF)・・・2.5kg
- 石英粗粉じん(EQDC) ・・・3.0kg
- 石英砂(EQDS)・・・ 4.5kg
- 1回の試験で大量を必要とするときは、複数を使用してください。
- 1回の試験で少量しか使用しないときは、偏析を防止するため、4分法または分割器による分割をお奨めします。
保護マスク、保護眼鏡等の着用
試験用砂じんは、飛散させないように静かに取り扱って下さい。
飛散があり、吸い込む、目に入る等の恐れのある場合は、保護マスク、保護眼鏡等を着用して下さい。
長期間にわたり飛散した砂じんを吸い込むと、じん肺になる恐れがあります。
製品、部品、材料等の防じん試験、耐じん試験以外の用途には使用しないで下さい。
電顕写真
価格
- 表示の価格は品物代に消費税を含んでいます。
- 送料(消費税含む)は別に申受けます。 (送料の見積・事前連絡はしておりません)
- ご注文に際して見積書の発行はしておりませんので、価格表をご覧のうえご検討下さい。
- 代金は納品後、別便にてお送り致します請求書記載の銀行口座に振込み下さい。
- 振込手数料はご注文主にてご負担願います。
品 種 | 包装単位 | 会員価格 (円) |
非会員価格 (円) |
---|---|---|---|
タルク粉末 (ETDP) |
2.0kg入り | 9,130 | 12,100 |
石英細粉じん (EQDF) |
2.5kg入り | 16,500 | 22,000 |
石英粗粉じん (EQDC) |
3.0kg入り | 16,500 | 22,000 |
石英砂 (EQDS) |
4.5kg入り | 20,020 | 26,620 |
*ETDP・EQDF・EQDC・EQDSはいずれもPEボトル入り。